Excel 基本

セル参照とは|数式や関数を理解する為のベースの知識【Excel】

2021年2月14日

セル参照は、Excelを使う上で欠かせない機能です。
言葉は分からなくてもExcelを使ったことがある人なら誰もが使っているのではないでしょうか。

そんなセル参照ですが、詳しく見ると以下に挙げているだけの機能があります。
知っている機能も多いかもしれませんが、ひとつずつ解説していきます。

  • セルの参照/範囲の参照
  • 相対参照/絶対参照
  • 重なった範囲の参照
  • A1形式/R1C1形式

セルの参照とは

セルや範囲を指定して、そこにある情報を数式内で使うための機能です。

例えば、下図のようにりんごとぶどうの価格が入力されて、ふたつの価格を足し算したいとします。
A列に商品名、B列に価格を入れた表。りんご100円。ぶどう500円。

『=100+500』と入力しても、足し算の結果は得られます。
ですがもしこの表が更新されて、りんごが200円に値上がりしたらどうなるでしょうか。
足し算した数式も更新しなければ、正しい結果は得られません。
セルの参照を使わずに、=100+500と入力しても計算は可能。

せっかく表があるので、ここで参照を使います。
上の足し算は参照を使って『=B2+B3』と書き換えられます。
セルの参照を使えば、セルの番地で計算ができる。

このとき、『B2』がりんごの価格「100」を、『B3』がぶどうの価格「500」をそれぞれ参照します。

つまり『B2』が「100」を表し、『B3』は「500」を表すので、『=B2+B3』は『=100+500』の計算をすることになります。

こうすることで、りんごが200円になったときも、表の価格を更新するだけで『=B2+B3』の『B2』も200を表すことになります。

セルの参照方法

セルの参照

例えば、D3セルにA1セルの値を表示させたいとき、
D3セルに『=A1』と入力することで、A1セルの値を持ってきて表示させます。
セルの番地を指定してセルの参照。

このときD3セルの『=A1』は、A1セルを参照しています。

範囲の参照

範囲を参照するときは、「:」を使います。
選択したい範囲の左上と右下のセル番地に「:」を挟んで、『=A2:B3』のように表記します。
セルの参照は、:を使って、範囲選択も可能。

列/行の参照

列や行を参照するときは、それぞれのアルファベットや番号だけで範囲指定します。

A列は『=A:A』
A:AでA列全体のセルの参照。

1行目は『=1:1』
1:1で1行目全体のセルの参照。

A〜B列は『=A:B』
A:BでAからB列すべてのセルの参照。

1〜2行目は『=1:2』
1:2で1から2行目すべてのセルの参照。

別シートのセルを参照

別シートのセルを参照するときは、参照するシートを『シート名!』で指定します。
Sheet2のA1セルを参照する場合は『=Sheet2!A1』
シート名!で他のシートからセルの参照。

他のブックのセルを参照

他のブックのセルを参照するときは、参照するブックを『[ブック名]』で指定します。
「book1」と名前を付けたブックから参照するときは、『[book1.xlsx]Sheet1!A1』の様な形になります。

セルの参照の種類(相対参照/絶対参照)

参照には相対参照と絶対参照とが存在します。
違いは、参照を入力したせるをコピーするときに現れます。

相対参照:コピー先のセルに合わせて参照先のセル番地もずれる
絶対参照:コピー先に関わらず同じセル番地を参照する

参照する際、特に指定がなければ相対参照になります。
絶対参照にするときは、ずらしたくない番地の前に「$」を付けます。

相対参照

A1セルをB1セルで参照しているとき、
B1セルを他のセルにコピーすると、B1セルから見たA1セルの位置にあるセルを参照します。

絶対参照

上と同じ状態で、A1セルを絶対参照してみます。

絶対参照は「$」を使って、『=$A$1』と入力します。
コピーした際に、直前に「$」の付いた番地は固定されます。

『=A$1』と入力すると、列はコピー先に合わせてずれますが、行は1行目で固定されます。

『=$A1』では、列が固定され、行方向にずれるようになります。

重なった範囲のセルの参照

論理積(共通部分)の参照

ふたつ以上の範囲参照を、「 」(スペース)を挟んで入力すると、それぞれの範囲が重なったセルを参照します。

『=A2:C2 B1:B3』と入力した場合は、ふたつの範囲の重なったB2セルを参照します。
半角スペースを挟んで、2つの範囲の重なった部分のセルの参照。

3つ以上の範囲でも使えます。

セルの参照形式(A1形式/R1C1形式)

参照には、ふたつの参照形式が存在します。
R1C1形式の参照は、列と行方向にどれだけ移動した位置にあるかでセルを指定します。

普通にExcelを使っている分にはA1形式だけ知っていれば十分です。
R1C1形式は、列のアルファベットが数字表記に変わってしまったり、マクロを使うときがきたら、確かこんなものがあった程度に思い出してください。

R1C1形式

「R」はROW、「C」はCOLUMNの頭文字で、それぞれ行と列を表します。

例えば、D3セルにA1セルの値を表示させたいとき、R1C1形式の相対参照では、D3セルに『=R[-2]C[-3]』と入力します。
R1C1形式では、列、行方向にどれだけ移動した位置にあるかでセルの参照をする。

ここで『=R[-2]C[-3]』が表すのは、「縦に2行、横に3列戻った位置にあるセルの参照です。

入力するセルからの相対的な位置を表す形式になっています。
そのため、D4セルで『=R[-2]C[-3]』を入力すると、A2セルを参照します。
コピー先でも相対的な位置のセルの参照をします。

絶対参照では『=R3C2』のように入力します。
これはワークシート上で3行目の2列目のB3セルを参照します。
R1C1形式の絶対参照では列番号、行番号を指定して絶対的な位置のセルの参照となります。

『=R2C3』はどこのセルに入力しても、ワークシート上の絶対的な位置としてB3セルを参照します。

セルの参照に使える関数

以下の関数も使いこなすことができれば、さらに思い通りの参照が可能になります。

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